初夏の6/3・4日には、足立区北綾瀬のしょうぶ沼公園でも一斉に花しょうぶが咲き乱れ、大勢の来訪者を迎えます。又、堀切菖蒲園も楽しみのひとつ。日本各地であやめ祭りやしょうぶ祭り、「潮来出島のまこものなかに あやめ咲くとはしおらしや」で有名なラーヤまつりが行なわれます。
このあやめという花は、日本人にとって昔から恋の花として親しみ深い花でしたが、一方で「いずれ菖蒲か杜若」の言葉どうり、「あやめ」と「かきつばた」、「しょうぶ」の名称と区別についての話題にも事欠きません。
「いずれ菖蒲か杜若」−この言葉の基になったのは、源平盛衰記に記される源頼政と菖蒲前の恋物語。頼政が鳥羽院の最愛の菖蒲前に一目惚れし、やがて鳥羽院の知るところとなり、夕暮れに菖蒲前とそれに似た女人二人に同じ姿をさせて頼政を試された。見分けてともに罷りでよとの難題に困った頼政は、「五月雨に 沼の石垣水こえて いずれかあやめ引きぞわづらふ」ととっさに和歌を一首詠みますが、鳥羽院は感動し涙を流しながら自ら菖蒲前の手をとり、頼政に授けたと記されています。
また、伊勢物語の在原業平の八橋の物語。高貴な女性との身分をこえた恋に破れた在原業平が、傷ついた心を抱えて都を離れ、東国へ下る旅中、三河国八橋に咲くかきつばたに都へ残してきた愛しい女性の面影を重ね、「かきつばた」の五文字を各句の頭に読みこんだ「唐衣 着つつ馴れにし 妻しあれば はるばる着ぬる 旅をしぞ思ふ」は、有名ですね。
今月のおついたちは、沼に渡される八橋をイメージにした箱を京都より取り寄せ、咲き乱れる色とりどりのあやめを練切と雪平で、又登山電車やハイキングで必ず目に飛び込んでくる紫陽花を寒氷と寒天のお菓子にしてみました。
そこここの花菖蒲園を散策されたときに、花の背後に何れかの物語を思い浮かべて下さったら幸いに存じます。 |
| 元気で生きる 主人 田口 恵美子 |
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いずれがアヤメ?
左の3枚の写真、どれが
「あやめ」「かきつばた」
「はなしょうぶ」でしょうか? |
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